最近、結婚に対する関心が高まっているようです。こんなデータもあるんです——日本では2024年の婚姻件数が48万5,063組となり、婚姻率は人口千対4.0に上昇しました。平均初婚年齢は夫31.1歳、妻29.8歳となっています。米国でも離婚率が1980年代から約40%低下し、多くの子どもが夫婦世帯で育っているという専門家の報告があります。これらのデータは、結婚に対する価値観が変化しつつある可能性を示唆しています。本当に結婚は復活しているのでしょうか? 最新データをもとに、その真相に迫ります。
目次
統計データが示す結婚の現状:2024年の変化
日本の結婚事情はどうなっているのでしょうか? 厚生労働省の統計報告(令和6年人口動態統計月報年計(概数)の概況)によると、婚姻件数は長期的には減少傾向にありますが、2024年には2年ぶりに増加に転じました。しかし、昭和47年(1972年)のピーク時(109万9,984組)と比較すると、依然として半分以下の水準です。初婚年齢の上昇も続いており、20代前半の結婚は減少していますが、25〜39歳の層では結婚が増加傾向にあります。晩婚化が進む一方で、結婚を選ぶ人も増えている——一体何が起きているのでしょうか?

海外の結婚事情:アメリカでは結婚が復活している?
アメリカの結婚事情はどうなっているのでしょうか? アメリカでも、結婚に対する見方が変化しているようです。バージニア大学の社会学者ブラッド・ウィルコックス教授は、「結婚は復活しつつある」と述べています。また、「離婚率は過去数十年で大きく減少した」とも指摘しており、結婚の安定性が高まっていることを示唆しています。子どもが夫婦世帯で育つ割合が66%に回復したというデータも、家族の安定化が進んでいることを裏付けています。
アメリカの専門家は、結婚が再び注目されていると考えているようです。
結婚人気復活の背景:なぜ今、結婚を選ぶのか?
なぜ今、結婚を選ぶ人が増えているのでしょうか? その背景には、様々な要因が考えられます。
安定志向の高まり:コロナ禍がもたらした変化
コロナ禍や経済不安を経て、長期的なパートナーシップを求める意識が強まっていると考えられます。不確実な時代において、精神的な支えとなる存在を求める傾向が、結婚を再評価する動きにつながっている可能性があります。
離婚率低下による安心感:結婚のリスクは減った?
離婚率が低下し、結婚のリスクが以前ほど高くないと認識され始めていることも、結婚を後押しする要因の一つです。結婚に対するネガティブなイメージが薄れ、より前向きな選択肢として捉えられるようになっていると考えられます。
政府や自治体の支援策:結婚を後押しする政策
日本では少子化対策の一環として、結婚・出産支援金や税制優遇策が拡充されています。これらの支援策が、経済的な負担を軽減し、結婚へのハードルを下げる効果を発揮している可能性があります。
価値観の変化と晩婚化:自分らしい結婚の形
男女ともに教育やキャリアを重視する傾向が強まり、適齢期が上がっています。その一方で、パートナー選びに慎重になり、価値観が合えば結婚したいと考える層が増えています。時間をかけて相手を見極めることで、より満足度の高い結婚生活を送りたいという意識が強まっていると考えられます。

AI・マッチングアプリの普及:理想の相手を見つけやすく
AIを活用したマッチングサービス(例:心結びAIなど)の登場により、価値観や性格の合う相手を探しやすくなりました。効率的に理想のパートナーを見つけられるようになったことが、結婚へのハードルを下げる一因となっている可能性があります。
結婚の未来:課題と展望
婚姻件数が長期的には減少傾向にあることや、非婚化・晩婚化が続いている点に触れつつも、直近の増加が新たなトレンドとなる可能性があります。今後は働き方改革や育児支援策、ジェンダー平等の進展が結婚のあり方にどう影響するかを展望する必要があります。結婚に対する価値観の変化を捉え、より多様な生き方を尊重する社会の実現が、結婚の未来を左右するでしょう。みなさんはどう思いますか?

脚注
厚生労働省. (2024). 令和6年人口動態統計月報年計(概数)の概況.
Institute for Family Studies. (2024). Is Marriage Making a Comeback?


